説明

パオロ・ヴェットーリは、1945年にイタリア・フィレンツェに生まれ、幼い頃から、山奥のヴァイオリン製作家と称された父、巨匠ダリオ・ヴェットーリのもとでヴァイオリン製作を学びました。

ヴェットーリ家は、フィレンツェを拠点とするイタリアにおいて現在唯一の3世代にわたる弦楽器製作名門家系です。カルロとパオロは父ダリオからこの技術を学び、それをフィレンツェに持ち込みました。パオロは1世代前の巨匠達、スデルチ、ラポ・カジーニ、ジュゼッペ・ステファニー二、ビジャッキファミリーからも製作に関する様々な技法を学び、息子達へと継承しました。ヴェットーリファミリー全員が現在の弦楽器製作に反映させ比類なき優れたフィレンツェ・ヴェットーリ作品を輩出しています。パオロの3人の子供たち、ダリオ、ソフィア、ラポは今日、この偉大な工芸品を通じて祖父の遺産を引き継いでいます。各メーカーは、ダリオ・イ・ヴェットーリのオリジナルのツールやモデルの一部を今も使用しながら、最初から最後まで独自の楽器を製造しています。素材である木材についても最高級材であるタリア・ドロミテ渓谷にあるVal di Fiemme（ヴァル ディ フィエンメ）産 Abete Rosso（アベーテ ロッソ：赤もみ）に加え、1772年に伐採された Abete dell’Appennino Toscano (アペニン山脈産楓材)を保有するなど非常に深いこだわりを持っています。

この作品のラベルの上には、グァルネリ・デルジェス「CANNON」をモデルとした本人の手書きのサインが入っています。